去年6月、長野市の住宅で認知症の父親の首を包丁で切りつけて殺害したとして、殺人の罪に問われた男の裁判員裁判で、長野地方裁判所は「父親の介護の負担など同情すべき点もあるが、家族の協力を得るなどほかの手段を検討せずに安易に父親を殺害した点は非難を免れない」と指摘して、懲役3年6か月を言い渡しました。
長野市鬼無里の無職、吉岡昌樹被告(47)は、去年6月、自宅で一緒に暮らしていた父親の和男さん(77)の首を包丁で切りつけて殺害したとして、殺人の罪に問われました。
4日の判決で、長野地方裁判所の伊東顕裁判長は「被告はうつ病で、父親の介護の負担などから思い詰めて自殺を考え、認知症の父親を残して家族に迷惑をかけられないと考えて犯行に及んでいて、同情すべき点もある」と述べました。
そのうえで「父親の介護は家族に協力を得たり、施設に預けることも可能だった。病気で追い詰められた気持ちになっていたからといってこれらのことを十分検討しないまま安易に父親を殺害した点は非難を免れない」と指摘して、懲役7年の求刑に対して、懲役3年6か月を言い渡しました。
