和歌山県かつらぎ町の建物で、1万本を超える大量の大麻草が見つかり、奈良県警察本部は、大阪の暴力団員の男ら4人が販売目的で栽培したとして、大麻取締法違反の疑いで逮捕しました。
大麻草は末端価格にして、少なくとも20億円に相当するとみられ、警察は、組織的に大麻を栽培していたとみて調べています。
逮捕されたのは、大阪・泉南市の暴力団幹部木村純一容疑者(54)や堺市の無職、中尾幸夫容疑者(62)ら4人です。
奈良県警察本部によりますと、「大麻草が栽培されている」という情報が寄せられ、これをもとに先月、和歌山県かつらぎ町の建物を捜索したところ、中から1万1000本あまりの大麻草や乾燥大麻、製造のための器具などが見つかったということです。
警察は、建物に出入りしていた男4人を、大麻を持っていた疑いで、先月、逮捕しましたが、さらにこの建物で、販売目的で大麻草を栽培していたとして、大麻取締法違反の疑いで、16日再逮捕しました。
このうち木村容疑者は、「建物に立ち寄っただけだ」と容疑を否認していますが、ほかの3人は、認めているということです。
警察によりますと、1か所から押収された大麻草の量としては、この10年間で全国で最も多いということで、押収した大麻草は、末端価格で少なくとも20億円にのぼるとみられています。
警察は、木村容疑者らが、組織的に大麻を製造していたとみて、捜査しています。
【大麻1万本とは】
警察庁のまとめによりますと、去年、警察に押収された大麻草は、全国で合わせて3355本でした。
また、過去10年では最も多かったのは平成21年で、全国で合わせて1万419本でした。
一方、今回は、一度に1か所から1万本を超える大麻草が押収されていて、過去の事件と比較しても、突出して多いことがわかります。
【大麻の栽培工場とは】
大麻草が栽培されていた工場は、昭和48年に建設され、広さは1階と2階を合わせて、およそ900平方メートルあります。
大阪の電子部品会社が所有していましたが、ことし3月、東京港区の会社に所有権が移っています。
その後、窓にはシートが貼られましたが、夜になっても、建物の屋根と壁の間からは絶えず明かりが漏れていたということです。
【住民は】
近所の60代の男性は、「工場はシャッターが閉められたままで、中が見えませんでしたが、夜でも常に光がついていて、おかしいと思っていました」と話していました。
また、70代の男性は、「のどかなこの場所で、大麻が栽培されていたとは驚きました。工場が閉め切られていて何かと思いましたが、怪しいとも思いませんでした」と話していました。
