「点検」を装って家に上がり込み、不安を煽って金を巻き上げる――。そんな古典的かつ卑劣な詐欺未遂の疑いで、27歳の男が逮捕された。 警視庁に逮捕されたのは、住所不定・無職の鈴木友章(すずき・ともあき)容疑者(27)。
「大手企業の社員」という偽りの肩書きを使い、80代女性から20万円を騙し取ろうとした、その巧妙な手口を詳しく解説する。
■ 「大手企業」を名乗る事前の電話。巧妙な信頼獲得の手口
鈴木容疑者は、いきなり訪問するのではなく、まずは電話で「大手企業の者です」と名乗り、ターゲットの女性を安心させていた。電話でアポを取り、信用させた上で自宅に上がり込むという、極めて計画的な犯行だ。
■ 「この分電盤は火事になる」――高齢者の不安を煽る嘘
東京・大田区の住宅を訪れた鈴木容疑者は、80代の女性に対し、専門知識のない高齢者を震え上がらせる言葉を放った。
「この分電盤は古い。今すぐ交換しないと、火事になりますよ」
実際には交換の必要などまったくないにもかかわらず、火災という最悪の事態をチラつかせ、その場で約20万円という高額な工事代金を請求。強引に契約を結ばせようとした疑いがもたれている。
■ 親族の「違和感」が逮捕の決め手
幸いにも、女性の親族がこの契約を不審に思い、すぐに解除を申し出たため、実際の被害は免れた。その後、警視庁への相談によって事件が発覚した。 調べに対し、鈴木容疑者は「火事になるとは言っていない」と一部容疑を否認しているが、言葉巧みに高齢者を追い詰めた事実は重い。
