少女誘拐監禁事件で寺内樺風被告に懲役9年判決

4年前、埼玉県朝霞市で、下校途中の女子中学生を誘拐し、2年間、マンションに監禁した罪などに問われた25歳の被告に対し、さいたま地方裁判所は、「大切な思春期が失われ、犯行は卑劣で悪質だ」として懲役9年の判決を言い渡しました。

 寺内樺風被告(25)は、大学生だった平成26年3月、埼玉県朝霞市で、下校途中だった当時、中学1年の女子生徒を誘拐したうえ、都内で保護されるまでの2年間、千葉市や東京・中野区のマンションに監禁し、PTSD=心的外傷後ストレス障害を負わせたとして、未成年者誘拐や監禁傷害などの罪に問われました。
 検察は「用意周到に計画した犯行だ」と懲役15年を求刑したのに対し、被告の弁護士は「統合失調症にかかっていて責任能力は限定的だ」と主張していました。
 12日の判決で、さいたま地方裁判所の松原里美裁判長は「被告は連れ去るのに使った車のナンバーを偽造するなど、犯行の違法性を認識し、責任能力はあった。被害者は中学1年から3年という心身ともに成長する上で貴重で大切な思春期を過ごすはずだったのに、それが永遠に失われた」と指摘しました。
 その上で「自分より弱い立場にある女性を社会から隔離してその変化を観察したいという動機に酌量の余地はない。犯行は卑劣で悪質だ」と述べ、懲役9年の判決を言い渡しました。
 この裁判では、去年8月、被告が法廷で大きな声を上げるなどしたため、予定されていた判決の言い渡しができず、12日まで延期されていました。

 12日の判決について被害者の両親は「許すことのできない気持ちは今もまったく変わりません。法廷での言動を見るとまったく反省する様子もなく、懲役9年の判決が出ましたが、自分が犯した罪に向き合うこともないようなので、反省や更生ができるとは思えません。もっと厳しい判決を出してほしかったと思います。残念でなりません」とコメントしています。

 12日の判決について、さいたま地方検察庁の古谷伸彦次席検事は「意外な判決で、その内容を精査して適切に対処したい」とコメントしています。

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