全国450人以上から7億円超をむしり取った「副業詐欺グループ」。その最前線で動いていた「かけ子」たちを束ねる統括役(リーダー)がついに警視庁に年貢を納めた。
逮捕されたのは、東京都港区の職業不詳、菊池啓太郎(きくち・けいたろう)容疑者(30)。 「スマホで副業」と夢見る若者を、最新のネット広告技術で「釣り場」へと誘い込んだ、卑劣な犯罪組織の全貌が暴かれようとしている。
■ 「Google検索」の最上部が詐欺の入り口。リスティング広告の悪用
菊池容疑者らの手口が巧妙なのは、「リスティング広告」を悪用した点にある。 これは、Googleなどで「副業」と検索した際に、検索結果のトップ(広告枠)に自分たちの詐欺サイトを表示させる手法だ。
-
「検索結果の一番上にあるから安心」
-
「大手企業のサイトだと思った」
そんなユーザーの心理を逆手に取り、46都道府県もの広範囲からカモを釣り上げていた。ネットを使い慣れているはずの20代、30代が、正規の広告を信じて「地獄の入り口」へ足を踏み入れてしまったのだ。
■ 20代女性から165万円。仮想通貨で一気に奪う冷酷な手口
菊池容疑者の指示を受けていたグループは、堺市の20代女性に対し「初期費用が必要」などと嘘の電話を連発。165万円相当の仮想通貨を一気に送金させた疑いが持たれている。
50万円どころか、165万円。若者が必死に貯めたであろう大金を、30歳の「統括役」が裏でほくそ笑みながら吸い上げていた事実は到底許されるものではない。
■ かけ子9人を指揮。港区を拠点にした「詐欺エリート」気取りか
港区に住み、11人以上のメンバーを操っていた菊池容疑者。 すでに逮捕されている「かけ子」たちは、この男の指示通りにマニュアル化された嘘を並べていた。警視庁は、菊池容疑者の背後にさらに「黒幕」や「資金洗浄ルート」があるとみて、組織の徹底解明を進めている。
